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【読書感想】西城秀樹のおかげです【ネタバレあり】

西城秀樹のおかげです

今回は森奈津子さん著作の「西城秀樹のおかげです」という本の読書感想がメインです。

 

西城秀樹さんについて

西城秀樹さんといえば、先日お亡くなりになられましたが、突然の訃報のニュースに世間は驚きましたよね。

テレビアニメ「ちびまる子ちゃん」にも登場しているので、今の小さい子からお年寄りまで幅広い年代に知られている方。

私も最初に、西城秀樹さんを知ったのは、ちびまる子ちゃんで、お姉ちゃんの好きな「秀樹」だ、という印象が強いのですが、

「YOUNG MAN」などヒット曲もたくさんあり、テレビでもよく拝見したので、まるちゃんにでてこなくても

知っていたと思います。

職場の上司が西城秀樹さんの訃報を知って、みんなに知らせてきたのですが、私が「ええ!!!」と言って驚いたら、

「スーさん、西城秀樹、知ってるの?」なんて言われたんですが、大人ならみんな知ってるといっていいほど

有名な方ですよね(笑)

享年63歳って早すぎましたね。。。

この本との出会い

この本を読むきっかけは、著者が森奈津子さんで図書館にあったから、ということで結構前に一度読んでいます。

2000年に出版された本です。

私はレモン文庫から出ていた、森奈津子さんのお嬢様シリーズが大好きで、お嬢様シリーズは全て所持しています。

少女小説以外の森奈津子先生の本も読んでみたかったのですが、最寄りの図書館にあまり置いていなくて、

当時、唯一あったのが、この「西城秀樹のおかげです」だったのですが、読む前は、タイトルから察して、

森奈津子さんが西城秀樹のことについて熱く語っているエッセイなのかと思っていました(笑)

実際は短編集で思っていた内容と全く違いました。

今回、西城秀樹さんの訃報でこの本の存在を思い出し、再び、読んでみたというわけです。

本の構成、内容【ネタバレあり】

著書は西城秀樹さんのことについて延々と書かれたエッセイ等ではありません。

笑いとエロスがテーマの7作の短編が収録された短編集です

同性愛とSFの要素も強いです。

表題となっている「西城秀樹のおかげです」は一番最初に収録されている

1つのお話です。

他の6作に西城秀樹さんのことは出てきませんし、「西城秀樹のおかげです」も思っていたより、

秀樹さん本人には関係ないお話です。

以下、内容について1作ずつ触れていきます。(ネタバレ注意です)

西城秀樹のおかげです

主人公は、やせっぽちで可愛らしい15歳の女学生、早乙女千絵、と自分で語っているので、

私も最初は女学生を想像して読んでいましたが、実際は。。。。

恐ろしい疫病で人類が滅亡して一年がたったという所から始まります。

主人公の早乙女千絵は吉屋信子の「花物語」の世界に憧れているであろう女の子。美しいお姉様が生き残っていて、

私を待っている、と想像する毎日。

そんな中、他の生き残りを見つけます。

待ち望んでいた、美しく優しい、17歳のお姉様ではなく、30歳前後のなかなか美形な長身の男性でした。

ですが、「化け物っ!!」と言われて逃げられてしまいます。

ここで主人公の真の姿が読者にも分かります。

やせっぽちで可愛らしい15歳の女学生、早乙女千絵は主人公の理想の姿であり、

本当は身長、200センチで体重も200キロ、おまけに年齢も34歳だし、

名前だって「江尻民子」というのが本名なんです。

可愛らしい主人公の方がよかった~(;´Д`)

この男性のことを消そうと思って追いかけるのですが、二人は意気投合してしまうのです。

彼の正体はゲイボーイでドラッグ・クイーンだったからです。

生き残った2人は千絵ちゃん、ジャネットさんと呼び合い、仲良くなるのですが

ここまで、西城秀樹さんは全くでてきません(笑)

では、なぜ西城秀樹のおかげです、なのかというと、

この二人が生き残った理由です。

一年前、周りの人間が疫病でバタバタと死んでいく中、2人とも、西城秀樹の「YOUNG MAN」を聴き

歌い、踊り続けていたというのです。

「YOUNG MAN」はもともと、アメリカのヴィレッジピープルというディスコグループのカヴァー曲で

ゲイの仲間に加わるよう呼びかける歌だったそうです。

ヴィレッジピープルはゲイの象徴的グループをつくろうということで結成された男性6人組で、

メンバーも本当か嘘か定かではありませんが、一人を除いてゲイだったとか。

「YOUNG MAN」という曲の背景を日本国民のほとんどは気づかず、アイドルの秀樹に

そんな歌を歌わせて、秀樹と一緒に歌って踊っていた現象の面白さを2人は同性愛者だからこそ知っていた。

「YOUNG MAN」を聴くことによって、最高に陽気な気分になれた2人はストレスもなくなり、免疫力も高まり、

生き残れたという訳です。

その後、疫病の流行は宇宙人のせいだったと判明します。

美しい女性の姿をした宇宙人が2人の元にお詫びにやってきて、なんでも望みをかなえてくれるといいます。

ジャネットさんは、大きなステージがあるお城と自分を崇拝する10人の召使と5人の美少年を求めます。

千絵ちゃんはレンガ造りの女学校と自分を愛してくれる美しいお姉様を1人。

おのれの欲望に忠実だった2人と、2人の為に蘇生された16人は最高に幸せな時を過ごし、

みな、同性愛者なので人類の再興はかなわず地球人類は滅亡しましたとさ、めでたし、めでたし。

2人が終末まで最高に幸せになれたのも、すべて西城秀樹のおかげなのです。

哀愁の女主人、情熱の女奴隷

主人公の兄夫婦が巨額の富とまだ10歳の一人娘を残し、この世を去ってしまった所から始まるお話。

主人公は兄から遺産とアンドロイドのハンナを相続します。

家事用アンドロイドだと思っていた美しいハンナは実は夜のお相手用アンドロイドで。。。

おまけに両親の死に悲しみ、ずっと泣いていたと思っていた絵美里は、

自分が貰うはずだったハンナを主人公の時子が相続してしまったことが悲しくて泣いていたことが判明します。

主人公の気苦労が絶えない、エロとお笑いのお話です。

天国発ゴミ箱行き

あの世に行った一人の若者が、来世を選ぶお話です。

注目すべきは、主人公の希望に当てはまった、3つの人生サンプルの中の1つに

著者の森奈津子さんの人生が入っていることです。

悶絶!バナナワニ園!

少子化、高齢化にあえぐ日本は同性愛を禁止したという未来が舞台のお話です。

同性愛者であるということがばれると逮捕されてしまいます。

探偵の冴子は、マダム・リリーの邸宅に侵入し、レズビアンの証拠をつかむよう依頼されます。

マダム・リリーに正体がばれた冴子はバナナかワニかどちらか選ぶように強要され。。。

ワニに食べられるのは嫌だ、とバナナを選ぶのですが、ワニを選んでいれば、

美味しいワニ料理を食べるだけで済んだのに。。。

地球娘による地球外クッキング

友達同士、三人でルームシェアしている一軒家にUFOが墜落してくる話。

里紗はSFオタク、美花子は変態味覚、吉田はバイセクシャルと個性豊かな三人が登場人物です。

私は見た目が美形で、強くて、ぶっとんだ個性のあるキャラクターが好きなので、

この「地球娘による地球外クッキング」に出てくる美花子は好みのキャラです。

墜落したUFOにはなんと小さな宇宙人の死体つき!

三人がルームシェアしている一軒家は吉田の叔父の持ち物なので、UFOと宇宙人の所有権は吉田のもの。

吉田家の家宝にすると吉田は主張しますが、美花子は宇宙人を食べたいというのです!

三人の言動が面白い作品ですが、最後には、里紗はSF欲がなくなってしまうし、吉田も性欲がなくなってしまうのですが、

美花子だけは元気いっぱい、UFO狩りに燃えているのです。

食欲の勝利です!!

テーブル物語

古道具屋にある奇妙な造形のテーブルにまつわるお話。

と思わせておいて、冒頭から始まるお話はくだらぬ商品に付加価値をつけ高く売り飛ばす為の嘘の物語なんです。

エロチカ79

こちらは書下ろし作品です。

お笑いとエロの要素が満載です。簡単に言うと、主人公で不良少女の池本麻里亜の前には、

「後生ですから・・・」のセリフを合図に生徒会長の山崎智子が毎回現れて、

好き放題するのを麻里亜に見せつけるお話です。

最後には、学校ではなく、麻里亜の妹の病院にまで智子は現れるし、歩けなかった妹の久羅羅(くらら)は

立つし(笑)

「久羅羅が立った!」のセリフまで!

本書は森奈津子先生のあとがきで締めくくられております。

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